今回の研修会では、「認知症とBPSD(行動・心理症状)」をテーマに、介護現場におけるお薬に関する疑問点や、認知症と介護の今後の関わりについて、ツクイサンフォレスト札幌山鼻様にて講義をさせていただきました。
事前アンケートでは多くのご質問をいただき、職員の皆様にも大変熱心にご参加いただけたことで、とても充実した講義となりました。
ご質問の一例として、以下のようなものがありました。
・自分の症状をうまく伝えられない方への対応について
→「はい・いいえ」で答えやすい質問形式にする、共感的な態度を示す、急がせない、先回りして質問を考えるなど、様々なアプローチを試してみてください。
・認知症の方で、水での服薬が困難な場合の対応について
→水やぬるま湯での服用が望ましいですが、とろみ剤やゼリーを使用することも可能です(薬局からサンプルの提供も可能です)。
薬局にご相談いただければ、服薬しやすい剤型への変更も検討できます。

なお、2040年には認知症の高齢者が約584万人に達するという推計があり、これは高齢者の約15%、およそ6.7人に1人にあたる計算です。今後、認知症と介護の問題はますます重要な課題となっていくことが予想されます。
薬局としても、認知症とお薬の関わりを深く理解し、介護現場への支援を通じて、患者様にとって最適な選択ができる薬局を目指してまいります。
ツクイサンフォレスト札幌山鼻の職員の皆様、この度はご協力いただき誠にありがとうございました。